かわるもの/かわらないもの

jiu2007-07-31



たった半年ぶりでも、すでに東京は異境のような気がする。
この間の帰国時にはなかったものがあり、あったものがない。
表参道が様変わりしたのはもう昔のことで、ヒルズ族とか言っていた人たちが住んでいた
場所ですらもう新しいスポットではなく、古いビルが再生したり、
まただれかさんに粗大ゴミといわれそうな新しい美術館やらショッピングモールが
出現したり。


自分がどこにいるのかすら見失ってしまうほど都市の風景が
かわったりするなんて、なんだか空虚だ。
その足で日比谷線に乗ったら、空虚の中心から殿様たちのお膝元を通って
懐かしい感じがするところへと移って行く。
六本木→・・霞ヶ関・・→銀座→築地、八丁堀、人形町小伝馬町御徒町、上野・・・
東京の東。地名の響きだけで江戸時代にスリップするような。


未来都市の混乱からまたふと現実に引き戻された。
中沢くんがいうところのアースダイバーの世界。


東京はこの移り変わりの早さと遅さの入り交じっているところが、
すごいところなのだけれど、ときどきやっぱり息苦しい。
もうちょっと待てよ、と思う。


日本はこれからが夏本番だ。クーラーと香取線香と蝉とビールと枝豆と熱帯夜の夏だ。
ないと懐かしく、そこにいると暑苦しい。
帰ってきたら、こっちはすでに寒い。
今年のヨーロッパはいつ夏だったのかすらよくわからない。


ひとはいつだってないものねだりなんだろう。
ああ、すでに懐かしき日本の夏休み。