氷が張るように。

jiu2006-12-04

週末、友達から借りていたのに、3週間くらい見ていなかった
ポランスキーの「吸血鬼」(Vampire Killer)のDVDを英語音声+英語字幕で見た。
(借りたのがドイツ版だったから日本語ないのは仕方なし・・・。)

先週職場でボスが、食卓を設計している同僚に、ポランスキーの映画に出てくる
燭台みたいな照明を置きたい、としきりに言っていたので、プチタイムリー。



さて。
1ヶ月のヒアリングの成果がちょっぴりあがっているのか
英語が耳にひっかかってくるではないですか!
まるで、薄氷が水面に張り始めたような。かすかだけれど。
英語の流れが意味をもった流れとして聞こえてくる。


もちろん字幕がなかったらまた映像と単語のつなぎ合わせでストーリーを想像する
いつもの見方になったのだろうけど、(こっちにきてから、映画を見るというのは
想像力との戦い、というのが普通だったので・・・。)、
今日は長い字幕の説明文も気のせいか読むスピードが上がってて
単語がわからないところ以外は結構すっと読めた。


わくわく。外国語学習で楽しいのはこういうちょっとした瞬間ナノだ。


肝心の映画の方は、舞台が中世っぽいのに古くないゴンドリー風に
センスのいいファンタジー。でも、現代に生きるばりばり日本人の私には
分かりかねる趣味のところも・・・。アマゾンのレビューに


吸血鬼とスレイヤー(退治する人)と市民。この三者の関係を今だったら、テロリスト、アメリカ、世界の人々と置き換えてみると、この作品の持つ意味が解かる。


と書いている人がいた。なるほど。
こう解けば、あの不愉快な結末にも納得が。
これが1967年の映画、と考えると冷戦の世界のことだったのか?
分かりやすい映画ばっかり見ていると、思考力がにぶってくる。反省。


それにしても、この映画が好きで高校生のころ繰り返し見ていたという
うちのボスはやっぱりばりばりドイツ人・・・。
どちらかといえば、やっぱりサムライ映画にちょっぴり哀愁を感じてしまう日本人の私に
この世界は遠い。