ダージリンな午後


今週末は、ちょっと仕事があったのででかけないで家で過ごす。
結構早く仕事が片付いてしまったので、部屋の模様替えをしたり本を読んだり
近年にめずらしく、のんびりしてしまった・・・。
読んだのははじめてよんだモリミトミヒコ氏。
読み始めから、ちょっと町田康みたいな文体だなーと思った。


とにかく日本語のリズムがいい。
文中に織り交ぜられる古典の和歌やら唱歌やら仏教用語やら京都の変な地名やらの
小道具達が語調を整えて独特のスピードをつくって行く所はものすごく町田節っぽいし、
招き猫とかいきなり挿入されるアイテムの奇妙さも、主人公の脳内妄想が暴走していく
ところも町田氏に似ている、と思ったのは私だけなのだろうか?(検索しても出てこない・・・。)
他の作品は違う作風なのだろうか?
町田節の天才ぶりはちょっと誰にも真似できない境地だと思っていたけれどこの人は結構いけるかも。


ストーリーは全然パンクじゃなくって、
男くさくて岡本太郎なのにちょっと切なくてロマンチックな青春小説なのだけれど。
先週届いたばかりのお気に入りのダージリンで休日読書、というのに最適な軽さと読後感。
太陽の塔 (新潮文庫)