book

 イメージを読む

若桑みどりさんの「イメージを読む」読了。去年,亡くなったときに彼女の本を読んだことがなかったので買ってみたのだった。ものすごく全うな美術史入門の本で、超に超がつきそうなほど有名な4人のルネッサンス時代の画家の作品が読み解かれていく。ミケラ…

 アルタ前?

久々に,この人の日記で笑った。 「アルタ前のアルタは、ここのことでしょうか?」 ああやっぱり,この人の書く文章が好き。平然として、とっても変なところに引っかかってくるところ。 昔、学部の学生だった頃、この人の書いたエッセイ「牛への道」があまり…

 屋根のうえで。そして川のむこうに。

現場で上棟式があった。1年以上前に設計した家の工事がだいぶ遅れてはじまったので、やっとその日を迎えることができた。ひとつのプロジェクトを進めていく、ということはただ机上で図面をひくことではなく、ものすごくたくさんの人との協同作業だ。家/建…

 言語と建築

佐藤信夫さんの「レトリックの意味論」をついに読了。長かったー(汗 この間、いつだか書いた広大な大地の片隅に建つプロジェクトのプレゼンの準備でここではめずらしく連日12時近くまで労働・・・。ついでに州の公認ケンチクカ登録の書類の準備も平行して進…

pinguin x book ?

Penguin by Design: A Cover Story 1935-2005作者: Phil Baines出版社/メーカー: Penguin Books発売日: 2006/04/06メディア: ペーパーバック購入: 3人 クリック: 2回この商品を含むブログ (4件) を見る つまるところ、ただ、ペンギンが好きなのです。ハイ。 …

 休みの後に。

5日間、復活祭休暇でしばし世間から隠遁。それにしても、なぜこの時期に雪?気温がマイナス?もう桜だって咲いているのに・・・ 突然ですが、講談社新書の装丁の話。これにやっぱりココロをいためている人は沢山いたのだ。某超有名ブログで記事を見つけて今…

 ココロは遺伝するのか?

「心はどのように遺伝するか」読了。明日から、イースター(復活祭)休暇なので、滑り込みセーフ。 行動遺伝学などという分野があることも知らなかったし、双子の研究というのがどういう分野に役立っているのかも全然しらなかったけれど、この本はそういう分…

 筏に乗りて。

「楽毅」読了。やっぱり一週間に文庫でも4冊一気読みはしんどい(笑 歴史モノを読んでいるとどうもおじさんになった気分になる。 こういうのは定年後の楽しみにとっておきたいよなあ、と 思うのだけれど魔力的面白さを断ち切るのはムズカシイ。 高校の時の…

 蝶の舞う季節

には、まだ早いのだけれど、昨日からクラシックのCDにしては珍しく美しい装丁のこのアルバムをずっと聴いていマス。ほとんどジャケ買いだったのにものすごくよかった。めくるめく浮遊感。蝶が闇の世界からはらりとすり抜けて来て、白昼夢をみせてくれるよう…

中国4000年の歴史のかなた

月曜日にちょっと凹むできごとがあって、まだまだ自分の交渉能力の低さを実感。 人を説得するときには自分が感情的になったらだめなのだ。 自分の利益のことを考えているうちはまだ小さいのだ。 でも一緒に仕事をしてきたあの人もやっぱり最後はそこまでの人…

 生命とは何か

何年か前、千夜千冊で読んでからずっと気になっていたのに絶版だったので復刊ドットコムにもリクエストしていたこの本。実は1回復刊したのにもうまた品切れになっている。どーしたんだろう。復刊ドットコムからお知らせがきてさっそく買った本には2005年版重…

 今日も雪だ。

静かな1日でした。 この間日本から送っておいた荷物に入れてあった浅田彰くんの「ヘルメスの音楽」をパラパラ見ながら、シューマンを聴いている。大学生になったばかりの頃,ご多分にもれず意味もわからずラテン語でも読んでいるような気分になりながら雰囲…

 今さら、だけど、アウステルリッツ。

さて、週末は往復6時間も電車に乗っているので、私の1週間の読書の成果は実はここにかかっている。読んでいる本がつまらないと、あっという間に睡眠タイムとなって消える。今週はゼーバルトのアウステルリッツ、遂に読了。作者がドイツ人だからって、ここ…

 新しい積読攻撃・・・

1月に日本から帰国する前に安い書籍便(本の船便)で送っておいた本が1ヶ月半の時を経て、一山届いた・・・。 は、は、は。 こっちには限られた本しか持って来ていないし、帰国するたびにKoffer(スーツケース)に詰めて持って帰れるだけ持って帰って実家の…

 生物と無生物のあいだ

なぜかここのところ生物系読書が続いているのだけれど、この本を読んでいたら建築か生物かで真剣に悩んでいた高校生時代を思い出した。あの頃「二重らせん」や利根川氏の「精神と物質」を読んで真剣に生物学に行こうかと思ったりしたけれど、化学が嫌いだっ…

 正しく脳みそを鍛える方法

さて、ひさびさに語学の話(でもないか?)。 積読削減対策をあざ笑うかのように某法令集を頼むついでに買ってしまった本が日本からひと山届いた(泣 ああまた振り出しか。 週末に読み始めた「シャドーイングと音読の科学」が結構面白い。シャドーイングとい…

 読み途中のものたちetc.のメモ

・レイアウトの法則(20080131) これは読了したけれど、結局前半の方がおもしろかった。後半の対談は読んでみたら昔10+1で読んだことがあったのを思い出した。 アフォーダンスの考え方をデザインに使えるのか?という問いには結局あまり上手く答えていない…

 聖なる酔っぱらいの伝説

積読削減強化対策中につき。 ドイツ語圏ユダヤ人作家ヨーゼフ・ロートの短編集、読了。 個人的にはマルケスのエレンディラにも匹敵する強烈な印象が残る短編集かもしれない。 「あなただったら、わたしのためにニューヨークをすてるかしら?」この夜、私はこ…

 レイアウトの法則

内容よりタイトルと本の装丁が気になって買った本。ジャケ買いならぬ装丁買い。タイトルにふさわしく本文のデザインも凝りに凝った杉浦康平風。(今よく見たらお弟子さんでした。最後にその装丁家との対談も入っている。) さて、5年前買った当時は大学院生…

 チェーホフ/桜の園

このところ積読削減強化対策中なので、とにかく5mm以下の厚さの文庫本からやっつけている。かれこれ神田の古本屋で買ってから10年以上も読んでいなかったチェーホフ「桜の園」を読んだ。なぜこれを買ったのかといえば、同名の吉田秋生の作品の中心モチーフだ…

 進化しすぎた脳

記憶力増強計画の一環で読んだ「進化しすぎた脳」の読書メモ。 対話形式なので目の眩むようなグルーブ感と後書きに池谷先生は書いているのだが、はっきりいって前作より断然読みにくかった。生徒達が私が疑問に思うことを質問してくれないので、なんだか話が…

 ダージリンな午後

今週末は、ちょっと仕事があったのででかけないで家で過ごす。 結構早く仕事が片付いてしまったので、部屋の模様替えをしたり本を読んだり 近年にめずらしく、のんびりしてしまった・・・。 読んだのははじめてよんだモリミトミヒコ氏。 読み始めから、ちょ…

 記憶力増強計画

さて、2つ前の日記でもふれた「記憶力を強くする」を週末の電車で読み終わって、ただいま相棒のところから借りてきた「進化しすぎた脳」で通勤中。カラマーゾフを読み終わってからというもの、なんだかどんな本もすらすら読めてしまうので、うれしい。 そも…

秋のわすれもの

最近、バスを待つつかの間の間に本を読むのがおっくうな程寒くなってきた。 事務所の庭の木々は冬に向かって、潔く葉を落として行く。 おかげで庭は少々気の早いクリスマスの包みでも広げたような華やかさ。 手がかじかんで外で本が読めなくなる前に、カラマ…

大文字の文学。

フィンランドで読み始めた「カラマーゾフの兄弟」を再開。 今,日本では新訳が出たとかでかなり旬らしいけれど、これを読み始めたきっかけは 2年前くらいに、事務所の同僚と「カラマーゾフ」を読んだかどうか、 という話になってずっと気になっていたのだ。…

 秋雨がふりつづく

終わってみると夏だったのだと気がつく。ここの季節の変わり目はあきらかに日本のとはちがう。 梅雨が終わって、高校野球があって、終戦記念日がって、お盆があって、花火大会もあって、 海水浴にもいって、スイカやアイスを食べすぎて、etc, etc...ちゃんと…

今日も雨。

ものすごく好きなことだったら、朝早く目が覚めてしまうなんてことが 今まで私の人生のなかにあったのだろうか? と、昨日の少年漫画を読んでいて気になる。少年たちはわくわくして、寝る時間も惜しんで バスケに熱中しているのだ。 朝、起きるのが苦手、と…

対立と矛盾

わたしの学生時代、現在を通して、何度も読み返している本がある。 Robert Venturiの "Complexity and Contradiction in Architecture"という本だ。 邦題は「建築の多様性と対立性」という。読んだのはもちろん日本語版。 最近、ふと"Contradiction"の意味を…

the notebook 読了

週末、やっとthe notebook(悪童日記)を読了。 そういえば、この作品を読んだきっかけは先月「文盲」を 読んだから、というのとは別に、浦沢直樹の「MONSTER」の原型 になったのではないか、という話を目にしたからなのだ。 悪童日記は、戦争というものを、…

 the notebook (悪童日記)

先週から、Agota Kristofのthe notebookを読み始めた。 邦題は「悪童日記」。 この人の書くテクストは一文一文がカミソリのようにするどく、短く、 すきがいっさい無い。生でやわな私をぐさぐさと突き刺してくる。 先月、この人の自伝「文盲」というのをはじ…