The Romance of ...


夜になってから降り出した霙まじりの雨。今夜は今年はじめての雪になるかもしれない。


人は忙しい時ほど、何か別なことも一緒にやりたくなる習性があるのか、こんなに忙しいのだから
寝る前に本など読まずに(そしてBlogなんぞ書かずに)寝ればいいのに、新年うっかり読み始めて
しまった某中国歴史小説から目が離せない毎日。帰国したときに忘れてきてしまったipod
充電コードがまだ届かないのをいいことに、(またしてもドイツの郵便局の罠・・・。)
リスニングをさぼっているので、本が進む進む。なんと、英語訳もちゃんとあった。
"The Romance of Three Kingdoms"という。
さすがWikipedia
解説も詳しい。(ドイツ語のWikiには殆ど解説がないところから推測するに、
読む人がいないんだろう。そりゃ,納得。)
中国や日本では老若男女だれでも読んでいる超有名ストーリーだけれど、
ところ変われば誰もしらない話・・・。世界にはきっとこういう面白いものが各地に眠って
いるに違いないのだけれど。それにしても英語になると中国語読みそのままなので誰が誰なのか
追従不能。漢字で書いてくれ。(読んでいるのはもちろん日本語のなので関係ないですが。)


前にうちの事務所の所長にナウシカのDVDを貸したとき、敵が1つではい、という物語の形式
に驚愕していた。ヨーロッパではとにかく物語の基本構図は敵味方の2項対立なのだと。
子供向けのストーリーなのにこんなに複雑な関係を描いているとはすごい、と妙なところに
感動していた。彼曰く、木に抱きつく少女というのがアジアっぽいと言っていたのは面白い
感想だった。木に神がやどるなんて欧米人は考えないというのだ。
でもアジアではこんなの序の口なのだ。


話は戻るが、三国志という物語に人々が惹き込まれる理由がよくわかる。
2000年近くも語られ、読まれ、鍛えられ続けて来た超巨大エンターテイメント。
このめくるめく複雑なストーリー展開。国とは?宗教とは?戦争とは?
一万の文字を使いこなす中国という国の遠い奥広さよ。


先週末、Baumesse(建設業界メッセ)に行って、中国企業の進出の目覚ましさに仰天(何故,
中国人がドイツでタイルを売っているんだ?!)したばかりなのだが(とにかく人口の多さ
にモノを言わせて何でも手当たり次第作って売ってしまうのだろうか?)、やっぱり中国は
今も昔も侮れない・・・と変なところで納得する今日この頃。ちなみに日本企業は三菱関係のを
1つ見ただけ。日本人が建材をドイツまで運んで売るメリットはあまりないのだろうし、
必要とあればH&dMのサッカー場の皮膜などちゃんと旭硝子のテクで作り出された製品だし、
まだまだ中国恐るるに足らずとは思っても、彼らの勢いは底がしれない。
いつのまにか逆転不可能になりはしないか・・・。


ああ、それにしてもこんな強大な中国の皇帝に堂々と使者を出した聖徳太子って偉いなあ。
歴史のロマンに目の前のプレゼンの準備から一時逃亡。