online dictionary world


数年前、ドイツのずさんな郵便事情のせいで英和辞典を無くしてしまい、
おかげでずいぶんonline辞書のお世話になってきた。
いろいろあるけれど、本当によく使うのは限られている。


・ドイツ語を使用している外国人のバイブル
LEO.org (www.leo.org)


ドイツ語<->英語、ドイツ語<->フランス語、ドイツ語<->スペイン語
がある。これがあれば、殆どの他の辞書はいらない、というくらいドイツ語に
関してはこれを使っている。ミュンヘン大学が作っている辞書。
(単語)
(不定詞)->動詞の場合のみ
(その言葉を含む熟語)
の3つのカテゴリにそれぞれチョイスがたくさん表示される。


それぞれの語は、英語ならmerriamdictionary.com、ドイツ語ならDWDSにリンクされていて
個別の単語の意味を知ることもできる。ドイツ語の単語はcanoo.net
という単語の文法を説明してくれるサイトにもリンクされていて、またこのサイトがかなりいい。
動詞や形容詞の活用形がすぐさま表になって見られるのだ。このサイト単独でもよく使っている。
英語の単語の方は語源辞典にリンクされていて、これは涙が出そうなほどマニアック。
単に由来になったラテン語などを知りたいだけなら、
merriamやdictionary.comので十分。


というわけで、1つの単語を引くと果てしない言葉の連鎖の旅につながってしまうという
罠でもある(笑


さてLEOの気に入っているところは、技術系の単語にも結構強く、一般的な意味と別に
専門的な限られた意味があるような語でもかなり正確に知ることができる。
仕事でたまに頼まれる専門紙の翻訳などはこれがないとできない。
対応する英語/ドイツ語が無いときでもその語にフォーラムが設けられていて、
過去のdiscussionを読むことまでできる。これこそ生きた言葉の辞書。


もちろん、ドイツ語の方は発音も聞ける。英語の単語の発音はMerriamにつながっているので、
宣伝をがまんすればこっちも聞ける。


という訳で、個人的には英語の単語でもとりあえず英独のLEOを見るときが一番多いの
だけれど、英和/和英にはもちろんすばらしい奴がある。言わずと知れた、
・SpaceAlcのonline辞書:英辞郎


こんなにすばらしい英和/和英辞典があるなら、紙の辞書なんていらないかもしれない、
というくらい用例集がすごい。いつもネットの前にいるわけでもないし、コンピュータの
前にいるわけでもないので、紙の辞書を放逐することはできないのだけれど、
でもこんなに便利な辞書がある、というだけでネット社会になった意味はあるなあ、
と思ったりする。


最近のonline辞書はcorpusで新しい用例をどんどん拾ってきてたり、関連している他の語を
一緒に出してくれたりして、紙の辞書にはなかった「ことば」のつながりが展開されている。
でも、あまりに用例が多すぎて、alcの2ページ目の用例まで読み切ったことは1度もない
ことを考えると、やたらに情報があってもないのと同じときもある。


あーあ、あの毎日のように英単語と格闘していた高校時代にネットがあればなあ。
しこしこ中学から使っていた辞書と心中するような英語の勉強法とは違った世界があった
かもしれないのに。(でも今の高校生はこんなに情報が反乱していたら、選びようが
ないかもしれないなあ。)