神様、と言うときは。


日常表現はムズカシイ。


ある表現を知ってから、実際使ってみるまで観察期間
(誰がいつどんなときにどんなタイミングで使っているか)が必要なのだ。
プールの飛び込み台にたっている気分。いまか。いまか。


知人が、大阪に引っ越ししてから、
ほなまた、というタイミングが分からず、1ヶ月たってやっとの思いで
つかってみたら、見事にそれちがうわ〜、と早速つっこまれたと言っていた。
ほらやっぱり。


でもせっかく暮らしているのだから、やっぱり学校で勉強してたときには
習わないような日常表現に惹かれる。


例えば英語だと、Oh my God! とよく言う。
何故だか、昔からI have a penの次くらいによく知られている英語表現
なので、これはあまり考えなくても使えそう。
だけれどここにちょっと落とし穴がある。


ドイツ語でもGod=Gott=神様が出てくる表現はよくある。
南ドイツなんて、毎日使っている。


Gru"ss Gott! = こんにちは。


一番、標準的で誰に使っても間違いのない丁寧な挨拶。南ドイツでは標準語で
Guten Tagと言われるとちょっと気取っている奴、という気すらする。
さて、神様の出てくる表現で他によく聞く表現に


Gott sei Dank = やれやれ。あー、よかった。


というのがある。
モノを落として、壊れなかったときから、仕事で失敗しそうだったのが何とかうまくまとまったときのような深刻なときまで、いろいろなときに使う。


でも、私が使うと変だと言われる。
なぜなら日本人は仏教徒だからだそうだ。え?神に感謝するのは変でしょ?
だって。慣用表現なんだから、いいじゃないか元の意味は、と思うけれど、その辺はやっぱり難しい。


ちなみに、Gott sei Dank! を英語で言うと Thank God!


やっぱり英語圏でも日本人がGodを使うと変、だとおもわれるのかしらん。
外国人がナンマイダブと言っているようなものなのだろうか。
私は青い目の人が「ああ、神様仏様!」って叫んでいても全然気にならないけれど、
やっぱり一神教の人たちとは違うのかもしれない。


それにしても、せっかくあるのに、使えない表現。
ちょっぴりさびしい日本人。